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『ルミッキ 全3巻』
          サラ・シムッカ 作
          古市真由美 訳
          西村書店 各1296円
3巻ともにしなやかな肉体と明晰な頭脳を持つ少女ルミッキが
主人公のヤングアダルトミステリー。
第1巻 血のように赤く では学校の暗室で血のついた札束を
目撃したことで事件に巻き込まれる。
第2巻 雪のように白く では旅先のチェコで腹違いの姉と名乗る
女性との出会いから、悪徳な宗教団体との攻防に。
第3巻 黒檀のように黒く では高校で「白雪姫」の現代版
アレンジ劇の「黒いリンゴ」の主役を演じることになった
ルミッキに、不気味な手紙が届き始める。

3作品ともにルミッキの思春期の心のうつろい、恋愛も描かれ、
人物描写も巧みです。フィンランドミステリーの独特な味わいを
楽しんでください。
読み始めたらとまらない!

        
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『ちいさなあなたがねむる夜』
              ジーン・E・ペンジウォル 文
              イザベル・アルスノー 絵
              河野万里子 訳
              西村書店 1512円
北の国のしずかな夜
あなたが まだ ちいさかったころのことー
ふんわりした毛布につつまれて
あなたが ねむりにつくと
わたしはあなたのために 絵をかいた

こどもが深い眠りに入り、雪がふりはじめ、木々や動物たちの呼吸や
静かな動きが、静謐で詩的な言葉で綴られていく。絵はあくまで
やさしくおだやかに描かれていく。白い雪や星々が深い闇の中で
輝く。そして月の光も。
『ジェーンとキツネとわたし』で絵と物語の見事な融合を見せてくれた
イザベル・アルスノーの絵が詩の世界を深く、広げています。
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『うちってやっぱりなんかへん?』
                トーリル・コーヴェ 作
                青木順子 訳
                偕成社 1620円
わたしは7歳。お姉ちゃんは2つ上で、妹は2つ下。両親は建築家。
お隣のベネディクトとは親友。ベネディクトの家にはよく遊びに
いくけど、彼女のうちと自分のうちはずいぶんちがう。
うちってやっぱりなんかへん。パパもママもおばあちゃんも
かわってる。車もないし、私達に着せる服もかわってるし。
私達3姉妹がプレゼントとして、パパにお願いしたのは自転車。
そして待ちに待って届けられたものは・・・。
ノルウェー生まれ、カナダ在住のアニメーション監督、
イラストレーター。本作は自身の経験をもとに映像化したものを
絵本にしたものです。
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『走れ!機関車』
        ブライアン・フロッカ 作/絵
        日暮雅通 訳
        偕成社 2592円
1869年の夏、ひとつの家族がアメリカ大陸の東から西へ
向かいました。開通したばかりの大陸横断鉄道に乗って。
2つの鉄道会社が東と西から線路を建設しユタ準州
プロモントリー・サミットが合流点となり、1869年の
5月10日に当初の最終期限より5年も早く開通したのです。
蒸気機関車の旅がはじまります。機関士たちの仕事ぶりや
車内の様子を具体的に示しながら・・・。
アメリカ横断の夢がかなった大きな歴史が見事なイラストと
文章によって描かれます。2014年コルデコット賞受賞。


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『北極の宝もの』
        文 ダナ・スミス
        絵 リー・ホワイト
        訳 みはら いずみ
        あすなろ書房 1512円
北極の冬は白の世界。凍った地面は青みがかった白。
ホッキョクグマは黄色っぽい白。ホッキョクギツネは銀色
まじりの白。少しずつ違うけれど白ばっかり。北極の冬は昼間も
くらい。だんだん心配になってくる。色はどこいっちゃったの?
白い世界であざやかな色を待ち続ける。するとある晩不思議な音が
おりてくる・・・。おじいちゃんと私は外に出る。何が二人を
待ってるのかしら・・・。
白と闇の世界からときはなたれる時をリー・ホワイトの絵が見事に
描き出します。

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『人と出会う場所 世界の市場』
               小松義夫 写真・文
               アリス館 1728円
写真家小松義夫は人との出会いを求めて世界中を旅しています。
『地球人記』『地球生活記』(いずれも福音館書店)などの
写真集で各国の暮らしや家を撮り続け紹介しています。
今回のテーマは市場。市場というのは物と人との出会いだけ
ではなく、人と人との出会いの場所でもあるのです。世界の市場を
訪ね、歩き、そこに集い暮らす人々を活写していきます。そして
そこでは当然交流がはじまり、“生きる”ことに根ざした文化が
生まれるのです。
         
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『あかちゃんの木』
         ソフィー・ブラッコール さく
         やまぐち ふみお やく
         評論社 1404円
朝ごはんの時、パパとママからもうすぐあかちゃんがくると伝えられた
ぼく。あかちゃんはどこから来るの?いろんな人に聞いてみたん
だけど皆、答えがちがう。
そして最後にパパとママに聞いてみたら・・・。子どもの素朴な疑問に
とまどうおとなたち・・・でも、それぞれの答えはあながちまちがいでは
ないんですね。作・絵は、去年出版された『とびきりおいしいデザート』
の作者。作品の視点がとても素敵な注目の作家です。
絵で語る展開になっていて、見事な構成です。